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小鹿田焼(大分)

小鹿田焼(大分)
 

小鹿田焼

大分県日田市にある小鹿田焼(おんたやき)の里。数ある焼き物の産地の中で今最も注目を浴びている産地と言っても過言ではありません。山間にある集落は全部で14軒。そのうちの10軒が小鹿田焼の窯元です。今だに川の流れを利用した唐臼(からうす)で日夜とまらず土が砕かれ、そのギーバッタン、ギーバッタンという音が皿山に鳴り響きます。そして自然の素材を使うのはもちろんのこと、使う道具までも昔のまま。蹴ろくろによる成形や釉薬掛け、登り窯による窯焚きなど、現代とかけ離れた「昔ながらの日本」が人々を魅了するのでしょう。

久野恵一さんと小鹿田焼

もやい工藝オーナーであった久野恵一さんは、民藝の道に入った当初から小鹿田焼の3人のつくり手、坂本茂木さん(2010年に引退)、柳瀬朝夫さん、黒木力さんに注目していました。特に坂本茂木さんと柳瀬朝夫さんとは家族のような付き合いをし、二人の窯出しに立ち会うため年間平均して20日は小鹿田に滞在していたそうです。そのうちに若手であった坂本浩二さんとの四半世紀にわたる長い付き合いが始まります。久野さんは小鹿田の伝統である大物を注文してはアドバイスし、それに応え続けた浩二さんは小鹿田を代表する陶工に育っていきます。「ともに階段をのぼるようだった」と浩二さんは振り返っています。その後も、「小鹿田を日常雑器の中に体現できるつくり手」として期待した黒木昌伸さんに新たな形を提案するなど、小鹿田は久野さんが生涯にわたって関わった窯となりました。

特徴

飛び鉋、刷毛目、指描き、櫛描き、流し掛けなどの装飾技法が特徴です。兄弟窯である小石原焼と似ていますが、よく見るとそれぞれの土の質による違いがわかります。小鹿田の土の方が固く黒みがちなため、飛び鉋の模様に鋭く濃い印象があります。

魅力

小鹿田焼の歴史は300年といわれますが、そのほとんどは農業用などの大物の容器がつくられていました。本格的にうつわがつくられるようになってまだ半世紀ほどです。伝統を受け継ぎ今もつくられている壷や甕などの大物と、生活様式の変化に合わせて生まれた皿などの日用雑器。どちらにも開窯以来変わらない小鹿田の土、技法、釉薬を用い、すべて登り窯で焼かれるため小鹿田独特のものになるところに魅力があります。

こちらも併せてお読みください:「小鹿田焼とは」「窯元をめぐる、旅日記 小鹿田焼」

主な陶工の方々

黒木昌伸
黒木昌伸さん(黒木富雄窯)
現在黒木富雄さんと後継者の昌伸さんの2人が轆轤をひく黒木富雄窯。
後継者の昌伸さんは小鹿田でも最も売れている陶工と言っても過言では無い。
しっかりと小鹿田の伝統を受け継ぎながら、若い人や手仕事に馴染みの無い人にも受け入れやすい、
モダンとも言える新作民藝を手がけています。
坂本浩二
坂本浩二さん
坂本浩二さんは数少ない大物づくりができる陶工の1人で、誰もが認める技量の持ち主。
その技術は小鹿田ばかりでなく民陶において最高とも言われるぐらいです。
年齢的には小鹿田でも中堅どころとなり、若手を牽引する立場にあります。
油の乗り切った浩二さんの仕事を是非お試し下さい。
坂本義孝
坂本義孝さん
先々代でいったん陶業からはなれたが義孝さんの代で再興し、
長男の庸一さんとろくろをひいています。
柳瀬朝夫
柳瀬朝夫さん
現在は柳瀬朝夫さんと後継者の裕之さんの2人が轆轤をひいています。
粗野で素朴なものづくりをするのが朝夫さん。
雑とも言えるそのつくりは本来の民藝の持つ力強さや てらいの無いものを生み出します。
同じ小鹿田の坂本浩二さんをして、朝夫さんは時々とんでもない物を作ってしまう、 と言わしめ、魅了される方も多い。
 

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